2020年7月にグランドオープンした福島県南相馬市のホテル丸屋グランデ様に、MidasTurbosoundTANNOYLab.gruppen製品をご導入いただきました。

今回はこちらの2つの宴会場とチャペルにご導入いただいた音響機材について詳しくご紹介します。
注目の点は、宴会場で採用されたAES50ルーティングによるゾーンニング方法で、一つの入出力ボックスでまとめた入出力信号はパーテーションでエリア分割した際も、それぞれのコンソールで独立したオペレーションが行えるように振り分けられています。

AES50とは…48チャンネル(48kHz)双方向のオーディオ伝送プロトコルです。

1階 披露宴会場(ARGENTO 20名~105名)

音響調整卓 : Midas M32R Live x 2
入出力ボックス : Midas DL32 x 1
スピーカーシステム : Turbosound NuQ82-WH x 8
サブウーファー : Turbosound NuQ115B x 2
ステージモニター : TANNOY DVS6 x 2ペア
パワーアンプ : Lab.gruppen C20:8x x 1, E10:4 x 1, E8:2 x 1

音響調整卓 Midas M32R Live

壁に埋め込まれているTurbosound NuQ115Bとフライングヨークで吊るされているNuQ82-WH

ステージモニターとしてのTANNOY DVS6

機材ラックにはLab.gruppenのアンプとMidas DL32がマウントされています


パーテーションで仕切られた各部屋で別の催し物が行えるように、会場の音声入出力はAES50のルーティングでゾーニングされます。

AES50のルーティングはシーン別に保存できるため、一度入出力ボックスMidas DL32でまとめられた入出力は、AES50経由で各部屋のM32R Liveに割り振られ、それぞれの音響調整卓でコントロールできるようになっています。 サブウーファー用のフィルターは外部のDSPを使用せずにM32シリーズの出力に含まれるクロスオーバーフィルタ機能を使用してドライブされています。

Midas M32 EditのEQ画面

Midas M32 Edit Routing画面

2階 披露宴会場(SUCCEED 30名~350名)

音響調整卓 : MIDAS M32R Live x 2、アナログコンソール+MIDAS DL16
入出力ボックス : DL32 x 1
スピーカーシステム :Turbosound NuQ102-WH x 8
サブ―ファー : NuQ115B x2, CVS6 x 2ペア
パワーアンプ : LAB.GRUPPEN C20:8x x 1, E10:4 x 1, E8:2 x 1

3つのエリア別の音響調整卓

天井からフライングヨークで設置されているTurbosound NuQ82-WH

SUCCEEDのオーディオルーティングは最大3エリアを独立させて使用できるゾーンニング設定が組まれています。限られたご予算でもMidas M32シリーズはAES50ルーティングを使用することで、自由度の高いルーティングをシーンプログラムに組み、音響調整卓で独立したオペレーションが行うことができます。

一度入出力ボックスMidas DL32でまとめられた入出力は、AES50経由で各部屋のM32R Liveと1台のアナログミキサーに割り振られ、それぞれの音響調整卓でコントロールできるようになっています。

チャペル


音響調整卓:MIDAS M32R Live x 1
スピーカーシステム:TANNOY AMS5DC x 3ペア、CVS4 x1ペア



音響調整卓

チャペル内は白が基調色のためスピーカーも白で統一し、視覚的に邪魔にならない最小サイズのAMS5DCをご採用いただきました。また、このAMS5DCは防塵・防水の等級、IP65に準拠しているため屋外テラスにも設置されています。

施工を終えて

今回、取材をさせていただきましたホテル丸屋グランデの担当者 円谷 氏と施工担当の株式会社W.SOUNDの渡会 氏にお話しを伺いました。

ホテル丸屋グランデ円谷 氏
「お客様のニーズに幅広く対応できる機材(操作性、耐久性、将来性)の選定にあたり、渡会 氏から説明を受けました。コストを抑制できること、1つの部屋を複数に分割して利用できること、同等クラス機種と比較してコストパフォーマンスが高い点、音質や音量などをデモで確認した結果、コンパクトで利用目的を十分に達成できると確信して導入を決めました。

しかし、導入時にはミキサー等の設定や操作方法を理解するまでに少し時間がかかりました。
ただ、覚えてしまえば簡単に使いこなせることが分かり、運営が始まってから対応できる幅が広がったと日々感じています。」
株式会社W.SOUND 渡会 氏

「音質、耐久性、使いやすさの面で、最もバランスが取れた機器選択ができました。部屋分割の設定変更が容易に行なえるメリットもあり、M32R Liveの導入の結果、「コストを大幅に抑えることができ、お客様のニーズに合った対応ができました。

苦労した点は、今回初めてAES50のルーティングでゾーニングする方法を選んだので、シーンリコール(設定の呼び出し)が正しく反映されているか、現地検証をする必要があったことです。結果としてPCソフトウェアやスイッチングハブを使用しなくても、AES50だけで自由度の高いシステム構築ができたことに大変満足しています。」


W.SOUND様は民間系施設や野外施設など、システム立案から施工まで非常に多くの実績があります。また、自社でもL-Acoustics社のPAシステムもお持ちで現場運用されていらっしゃいます。

ホテル丸屋グランデ
〒975-0004福島県南相馬市原町区旭町2-28
電話:0244-23-6221 FAX:0244-23-4601
http://maruya-grande.jp/
株式会社W.SOUND
www.w-sound.info
E-mail : j-watarai@wsound.p001.jp

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