滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールの大ホール、中ホールにlake LM26が導入されました
びわ湖が一望できる好立地にあり、音響家が選ぶ優良ホール100選にも選ばれる滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールは、1,800席を超す大ホールに加えて中ホール、小ホールを併設する劇場です。
オペラ・バレエなどの舞台芸術専用のホールとして、長年にわたり市民やアーティストに愛されてきたびわ湖ホール。今回、音響設備を更新し、大ホールと中ホールにそれぞれ10台ずつ、計20台のLake LM26(デジタルオーディオ・ラウドスピーカー・プロセッサー)を導入しました。
Lake LM26の導入についての動機や感想について、びわ湖ホールの舞台技術部部長代理 押谷 征仁 氏にお話しを伺いました。
押谷 氏:Dolby Lakeの頃に出会ったMESA EQ(畳み込み技術のよるイコライザー)のクオリティに感動して、なんというか音を通すだけでも解像度が高くなり、その音が気に入ってこれまで使っています。EQの良さもそうなんですが、クロスオーバーのつながり、特に1kHzあたりのつながりがすごく良いですね。
信頼性もあるDolby Lakeの次を探すとなると他に選択肢はなく、今回は迷いなくLM26になりました。
押谷 氏:はい。タブレットでも使えますし、見た目も分かりやすいですし、オペレーターもLakeに慣れ親しんでいるので。
押谷 氏:確かに日常でLake Controllerを使っていますので(笑)。問題はPC側でしたね。Dolby Lakeは現在販売しているPCへの対応が難しく、長年Windows XPで使っていたのですが、PCがそろそろダメになりつつあるので、最新のPCに対応しているLM26への移行が進みました。
押谷 氏:結果的にLake Controllerを使えるといった面はとても大きいですね。今後はLake Controllerが使えるLab.gruppenのアンプで色んなスピーカーの音を聞いてみたいです。
LM26の導入にあたってスペースや予算、周辺機材との相性問題などの障害はありましたか?
押谷 氏:特にはなかったですね。予算ももちろんありますが、音質が導入する一番の決め手となりました。
オペラなどは基本生音ですが、このホールは耳の良いお客様が多く訪れるので、建築音響の響きに合うS/Nの良さや解像度などシビアな音作りのできる機材を選定しています。
自主事業としてオペラの公演を行っていますが、ヨーロッパのオペラハウスに精通している歌手やお客様、事業部の方など、音に非常に敏感な人たちを納得させられる音作りを最も注意しています。
押谷 氏:既に動いているのですが、地方から全国に発信するツールとして「配信」を選びました。今の時点で全国を探しても劇場職員がメインとして配信事業を行っているホールはここだけかと思います。
今はこの配信を観て頂いて、コロナ禍が収束に向かったのちにお客さんが戻ってきやすい環境を整えるということを目指しています。その為、カメラやスイッチング機材、キューシートを準備して有料配信を行っています。
それから、システムというものは劇場を建てた時の機材もそうですが、建設時の思想やクオリティもあるので、それを崩さないように改修をおこなっております。その時代にあった良いクオリティの製品を選定しています。
私たちはサービス業です。いかにお客さんに喜んでもらい、驚いてもらうかだと思っているので「この劇場の音は他と違うね」と思ってもらえる劇場にしていきたいです。
滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール
〒520-0806 滋賀県大津市打出浜15-1
TEL: 077-523-7133
FAX: 077-523-7147
HP: https://www.biwako-hall.or.jp/
納入施工業者
ヤマハサウンドシステム株式会社
本社
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