コントロールソフトウェアRHAON II 2.5.0の公開と同時に発表された、新たなビームステアリング方式『OmniBeam』は、これまでと比較し、遥かに設定が容易で残響が大きな現場にも的確に対応できる画期的なビームステアリング方式です。ここではその概要をご紹介します。

納入作業時間の大幅な短縮につながる『OmniBeam』の設定

これまでRenkus-Heinzが採用してきたビームステアリングは、Constant RambdaとUniBeam方式です。これはユニットの再生位置を調整、発音位置に応じたビームステアリングを設定することで再生角度を調整する方法で、調整項目が多く、導入時の音響調整作業に時間がかかることがありました。何階層かあるホールなどの場合にはさらに複雑な設定が必要となり作業もより長時間になっていました。

この度発表された『OmniBeam』ではスピーカーの設置位置、聴衆のオーディエンスエリアを設定してボタンを押すだけで、適切なビームが形成されます。

これにより、確実な音響設定が容易になり作業時間の大幅な短縮へとつながります。

複数階層がある場合でも、簡単に設定ができます。

また、オーディエンスの立ち見、着席での指定もでき数種類の設定が保存できるので様々なイベントに応じた設定が可能となります。

これを基に会場に応じた微調整をすることで、会場フロアの前列から後列までカバーし、最高の音が届けられます。『OmniBeam』はユニット1基ごとにDSP1個を備えたRenkus-Heinzでこそ成し得た技術です。

最適な音を最前列から最後列まで届ける『OmniBeam』

図を見ると、最前部では92dB、最後部では90dBと音量に差があることが分かります。これはスピーカー対面壁の一次反射を想定したもので、これにより残響が多い場所でも的確に後方まで同じ音を届けることができます。 もちろん、対面壁の素材や装飾によっては反射が少ない場所や屋外の開けた空間への設置もあるため、微調整で遠くまで音を届ける設定にすることも可能です。

対応機種:Iconyx CompactシリーズICLive Xシリーズ

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