1. IPアドレスの設定方法

Lake Controller は、ネットワーク上のLakeプロセッサーとの通信にUser Datagram Protocol(UDP)を使用します。全てのデバイスをネットワークに接続すれば、Lake Controller が必要に応じて各デバイスとの通信を行いますので、ネットワークのセットアップとコンフィギュレーションは短時間で簡単に行えます。

LakeデバイスはAPA(Automatic Private Addressing =自動プライベート・アドレス)を使用するようにコンフィギュレーションされており、169.254.x.x のIP アドレスが割り当てられます。ほとんどのケースでは、この自動割り当てを変更する必要はありません。しかしながら、他のデバイスと同じネットワーク上でコントロールする場合、大規模インストレーションのネットワークに組み込む場合は、必要に応じてLake Controller ソフトウェアからIP 割り当て方法を変更することができます。

【Module】(F3)を選択して設定したいモジュールを選択(黄色)してください。その後、【I/O config & Worksheets】(F4)を選択

I/O Config内のコントロールボタン【Technical Data】(F5)を選択します。

LM26/LM44のTechnical Data

PLM+ Series / D SeriesのTechnical Data

PLM+ SeriesとD Seriesには独自のIPアドレスを持つ個別のDANTEモジュールがあります。Lake ControllerからのDante構成を有効にするにはLakeとDanteの両方のIPアドレスが同じサブネット上にある必要があります。
(Lake Update Utilityからの両方のコンポーネントの完全なファームウェアアップデートも可能となります。)

Auto (Zero Conf)
工場出荷時(リンクローカルアドレス)169.254.xxx.xxx
自動のセットアップで、IPアドレスは自動的に割り当てられます。

DHCP / Auto
DHCPサーバーで運用する場合にはこちらを選択しますが、
IPアドレスは自動割り振りでネットワーク管理を簡略化できます。

Fixed
頻繁にネットワークアダプターを切り替えたり、ネットワークケーブルを抜き差ししたりする場合に役立ちます。

IP Address Configの設定を変更した際には、本体の再起動(電源ケーブルの抜き差し)が必要になります。

この設定は、SYSTEM RECALL、FRAME REPLACE、FRAME PRESET RECALL、またはFRAME CONFIGURATIONおよびSOFT RESETの影響を受けません。
この画面での設定変更とデバイスのフロントパネルのFACTORY RESETでのみ変更されます。


POWER CYCLE REQUIREDが表示されている場合(設定変更後)には本体の再起動(電源ケーブルの抜き差し)が必要になります。

2. Dual Redundancyの設定

Dual RedundancyはLake ControllerデータとDanteオーディオの冗長性(2重化)を有効にします。 Primaryポートをメイン回線としてSecondaryポートをバックアップ用とします。

LMシリーズ、PLM+シリーズの初期設定は「OFF」ですが、D Seriesは設備用途に開発された製品の為、ネットワークの冗長性(2重化)を行う件名が多いため初期設定は「ON」となっています。

注意:D Seriesは初期設定ではデイジーチェーン接続では2台目以降は認識しませんので、ご注意ください。

LM26/LM44でのDual RedundancyのTechnical Data画面

D SeriesのDual Redundancyモードの場合のTechnical Data画面



全製品共通
・Technical Dataの画面上でDual RedundancyをONにした後、本体の再起動(電源ケーブルの抜き差し)が必要になります。

LM26/LM44
・Dual Redundancyを設定後、Lake ControllerのSecondaryネットワークのIPアドレスは172.31.xxx.xxxと設定されます。(変更することはできません。)

・DanteのIPアドレスはPrimary/Secondary共にLake Controllerと共通になります。

PLM+シリーズ/Dシリーズ
・Dual Redundancyを設定後のLake ControllerのSecondaryネットワークのIPアドレスは172.31.xxx.xxxと設定されます。(変更することはできません。)

・DanteのIP AddressはPrimary/Secondary共に独自のIPアドレスの設定が可能です。

3. Dante Slave Onlyの機能とDante Clockについて

・Danteネットワーク上でシステム構築を行うと自動的にMasterとなる場合がありますが、Technical Dataウィンドウ内にある「Dante Slave Only」を「ON」にすることで常にSlaveとしてDanteネットワーク上で動作します。

・この設定は、初期設定時はDシリーズでは有効(ON)、PLM+シリーズ、LM26/LM44では無効(OFF)となっています。

・Dante Slave Onlyが有効になっている場合、デバイスはDanteネットワークのスレーブとしてのみ動作し、Dante Clock Masterとして選択することができなくなります。

・デバイスがDante Clock Masterとして選択される必要がない限り、この設定をすべてのデバイスで有効にすることをお勧めします。ただし、Dante Dual Redundantシステムを実行する場合は、Dante Slave Onlyを無効にしたLake対応のアンプをいくつか(2〜6個)用意することをお勧めします。


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