Moduleについて(ContourとMESAの違い)

ModuleはLakeデバイス(Frame)で利用できるプロセッシング・チャンネルを示します。

LM26/LM44はContour ModeではModuleを2つ、 MESA ModeではModuleを4つ利用出来ます。

PLM+Series及びD SeriesはContour Moduleを4つ利用出来ます。


Contour Moduleはスピーカー・クロスオーバーとして利用する場合に適しており、MESA ModuleはマトリックスやEQを中心としたシステムプロセッサーとしての使用に適しています。

Contour Module

Contour Moduleの特徴は以下の4点が挙げられます。

1. クラシック・クロスオーバー・モジュール:6 dB/oct. から48 dB/oct. までのロールオフ特性を持ったベッセル/バターワース/リンクウィッツライリー型のクロスオーバーを選択可能

2. AUX アウトプット・モジュールはクロスオーバーと組み合わせを行い、独立したインプットが利用出来、複数の出力に独立したEQをアサインすることが出来ます。

上記は2-way+1Auxのプリセットをリコールした例です。AUXには2-Wayとは異なるインプットを選択することが可能となります。
また、クロスオーバーを使用せずに、入力信号を分岐し複数の出力に対して個別のプロセッシングを行いたい場合には1Aux~6Auxを選択します。


【Module】(F3)→【Module Sore/Recall】(F8)→ Default Modules (フォルダ)→ Contour Auxiliary(フォルダ)

6Auxのコンフィギュレーション画面

3. リニアフェイズ・クロスオーバー・モジュール:急峻なスロープとゼロ・フェイズ・ディストーションを特徴としたFIR フィルター

4. FIR モジュール:PLM+ Series及びD SeriesではLake Controller V.7.0.0から「XP Module」を利用してFIR フィルターを利用することが出来ます。

XP ModuleはアウトプットEQの手前でPreEQが利用でき、アウトプットセクションではFIRフィルターを読み込むことが出来るようになりました。

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MESA Moduleの特徴は、インプット・ルーターとアウトプット・ルーターで自由にルーティングを組み合わせてMesa EQ 及びHPF/LPF の機能を追加したフル・バンドワイズEQ モジュールを利用出来ます。

MESA Module

System StoreとModule Storeの違いについて

System Store/Recall は、ワークエリア全体をシステムコンフィグレーションファイルとして保存したり読み込んだりできるのに対し、Module Store/Recallは単体モジュールの設定をシングルモジュールファイルとして保存したり読み込んだりすることが可能です。

Contour ModuleではさまざまなスピーカーメーカーやLAB.GRUPPEN、またはユーザーから提供されている各スピーカーに適したプリセットを読み込むことが出来ます。

Lake社は2015年よりMusic Tribe社のグループ傘下に入り、同グループのTANNOY、Turbosoundのスピーカープリセットを多数更新しています。

スピーカープリセットはLoad Library又は任意に保存したフォルダから呼び出すことが出来ます。

Module (F3) > 設定したいモジュールを選択(黄色)> Module Store/Recall (F8)まで移動するとDefault ModuleとLoad Libraryフォルダが表示されます。

Default Moduleはクロスオーバーを利用したContourタイプ(CL1way~CL6Way)、もしくは各入力に対してクロスオーバーを使用せずに複数のアウトプットチャンネルごとに個別にEQが利用できるAUX(1aux~6aux)を読み込むことが出来ます。

Load Libraryには20社以上のスピーカーメーカーから特定のスピーカーに対応するモジュール・ファイルを提供しています。今回はTurbosoundのBerlin TBVシリーズを例にご紹介します。

次の順にフォルダを選択してください。

*今回はLake Controller v.7.0.0内のLoad Library 5.2を使用して説明しています。

Load Library 5.2 >Suitable for Turbosound Loudspeaker>Berlin TBVを開くと複数のプリセットが用意されています。

Load Libraryで公開されているプリセットを選択すると、そのプリセットに関する説明や注意事項などが表示されます。

Module Recall(読み込み)について

読み込ませたいモジュールを選択(黄色)した状態で、任意のプリセットを選択し、Recall (F3)を押すと

「上書きをするため、以前のデータは消えてしまいますがよろしいですか?」とというメッセージウィンドウが表示されます。問題が無ければYESを押して下さい。

読み込みが完了すると、必ずOutput Configuration ウィンドウが表示されます。

各モジュールの出力が任意のアウトプットにルーティングされていることを確認(必要に応じて変更)してください。
例) アウトプット1にTBV118L アウトプット2にTBV123LF アウトプット3にTBV123HF

MESA ModeではMESA EQのモジュールをリコールすることが出来ます。 モジュールをデフォルト(初期状態)に戻したい場合にリコールします。

Module Store(保存)について

Moduleの保存は個別のスピーカーセットを保存したい場合や、特定のMESA EQ設定を保存する場合に有効で、システム・コンフィギュレーションが毎回異なるPAの現場などでは、都度スピーカー設置後に行うのは時間がかかるため、モジュール毎にプリセットを保存されることをお勧めします。

Module (F3) > 設定したいモジュールを選択(黄色)> Module Store/Recall (F8) > New Store(F5) 名称をつけて保存を行います。

保存先はNew Store をクリックした際に開いているフォルダになりますので、Load Libraryを表示している場合には同じフォルダに保存されます。(上記の例ですとBerlin TBVフォルダに保存されます)

PC内のモジュールプリセットの保存先は以下となります。

C:\Users\ユーザー名\Documents\Lake\LakeController_バージョン\Modules and EQ Overlays

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